テクノロジーの進歩によって、エンジニアに対するニーズの高まりを受けて、IT業界では慢性的に人材不足の状況が続いています。
2020年時点の試算によると、IT人材は30万人以上不足していると言われており、実際に旺盛な需要があるにもかかわらず人材が集まらないために、多くの企業が限られたリソースを使って事業を営むことを強いられているのです。
このような人材難の状況は、今後ますます深刻化していくと言われています。
というのも、経済産業省が2019年に公表した「IT人材需給に関する調査」を見ると、2030年には最悪のケースとしてIT技術者の不足者数が約79万人にも上ると記載されているからです。
これが現実になると、2020年と比べても不足者数が倍以上になるため、今まで以上にリソースがひっ迫することが考えられます。
IT人材は一朝一夕に育成できるわけではありませんので、一刻も早く国を挙げての対策が求められるところです。
なお、このような状況を受けて、政府も決して手をこまねいているわけではありません。
女性やシニア、外国人といった多様な人材の活躍を促進する政策を打ち出していることに加え、IT人材のスキルアップ支援に力を入れたり、IT企業家を重点的に育成するなどといった取り組みを推進しているのです。
そのため、これからエンジニアを目指そうという方は、これらの国の政策を利用しない手はありません。
例えば、エンジニアになるためのスキルを身につけるために専門学校に通うような場合に利用できる助成制度は数多くありますので、そういったものを探して積極的に利用してみると良いでしょう。